2021年3月8日
花粉に感作された後、その花粉のアレルギーを起こす原因にとても似たタンパク質をもっている果物や野菜に対してもアレルギー反応を起こす場合があります。
そういう花粉と食べ物の関係を「交差抗原性がある」「交差反応性がある」と言い、その症状を口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)と呼びます。
生の果物や野菜、大豆(主に豆乳)などを食べたあとに、口の中や喉のイガイガ感や痒み、腫れぼったさなどが出ますが、鼻汁やくしゃみなどの鼻症状や、涙や充血などの眼症状、瞼や顔の腫れが出ることもあります。
10%程度の患者さんでは吐き気や腹部不快感もありますし、まれに、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。
報告によれば、花粉症の10%程度の人に口腔アレルギー症候群の症状が出るそうです。
以下に交差抗原性のある花粉と果物を示します。
【ハンノキ】
リンゴ、モモ、ナシ、ビワ、サクランボ、イチゴ、メロン、スイカ、キュウリ、ダイズ(主に豆乳)、キウイ、オレンジ、ゴボウ、ヤマイモ、マンゴー、アボカド、ヘーゼルナッツ、ニンジン、セロリ、ジャガイモ、トマト
【シラカンバ】
リンゴ、モモ、ナシ、洋ナシ、スモモ、アンズ、サクランボ、イチゴ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、クルミ、ピーナッツ、セロリ、ニンジン、ジャガイモ、キウイ、オレンジ、メロン、ライチ、マスタード
【スギ・ヒノキ】
トマト
【オオアワガエリ・カモガヤ】
メロン、スイカ、トマト、ジャガイモ、タマネギ、オレンジ、セロリ、キウイ、米、小麦
【ブタクサ】
スイカ、メロン、ズッキーニ、キュウリ、バナナ
【ヨモギ】
ニンジン、セロリ、レタス、ピーナッツ、クリ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ(ハシバミ)、ヒマワリの種、ジャガイモ、トマト、キウイ、香辛料(マスタード・コリアンダー・)クミン